バルサアカデミー横浜校
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【2022】バルセロナ遠征レポート

2022年4 月7 日(木)~18 日(月) の12日間、【バルサアカデミーワールドカップ2022】へ出場するためにスペイン 遠征を実施しました。横浜校は開校して初となる海外遠征となりました。当遠征には選抜選手から構成されるU8/U10/U12の計3カテゴリーが出場しました。遠征では大会に出場するだけでなく、カンプノウスタジアムでのトップチームの試合観戦や、サグラダファミリアなどの市内観光やモンセラットなどの市外観光など、バルセロナの文化にも触れることができました。

以下、遠征に帯同した小林コーチのレポートになります。

日本出国からバルセロナへ

〇成田国際空港→ドーハ空港→バルセロナ到着→ホテル

初めて海外に行く選手も多く少し不安を持つ選手もいましたが、バルセロナはどんなところなのか?バルサアカデミーワールドカップはどんな大会なのか?と楽しみやワクワクする気持ちをたくさん持っての出発となりました。

ドーハ空港を経由しバルセロナへ到着後バスでホテルへ向かい、その後ホテル周辺を散策し、長旅で固まった体を少しほぐし夕食をとり明日からの活動に備え就寝になりました。

バルセロナ滞在2日目

〇サグラダファミリア、モンジュイック、市内、バルセロネータ(ビーチ)観光

バルセロナのシンボルとも言える世界文化遺産のサグラダファミリア周辺の観光へ行きました。生で見るその大きさや意味深い彫刻に選手達もすごいなと感心していました。

バルセロナ市内にはアントニオ・ガウディの手がけた建築物が多くあり、そのうちの一つのカサ・バトリョなど市内散策観光も行いました。

夕方にはバルセロネータという有名なビーチへ行き、軽めのトレーニングとビーチサッカーを行いました。久しぶりに体を動かし選手のみんなはリラックスして楽しみました。

バルセロナ滞在3日目

〇カンテラ試合見学、親善試合(対PB Castellbisbal)

午前中FCバルセロナのカンテラ(育成下部組織)からトップチームまでがトレーニングを行うジョアン・ガンペールというFCバルセロナのトレーニング施設へ行きました。

そこではカンテラのU14とU9カテゴリーが試合を行っていてその試合観戦をしました。自分たちと同年代や少し年上の選手達がどのようなプレーをするのか選手達は目を凝らしながら見て学んでいました。

午後は移動し、PB Castellbisbalという地元のクラブチームとの親善試合を行いました。

一街クラブであってもそのグランドには観戦スタンドやカフェなどが設置されていて、そこには選手の家族や地元の人達が集まり熱をもって観戦しており「スペインでの試合」を体験することができました。また地元の人たちは我々を歓迎してくれてとても素晴らしい雰囲気で親善試合を行えました。試合会場にはバルセロナの元選手のペレ・ヴァレンティ・モラさんも選手の激励にきてくれました。

翌日からの大会へ向け、身体的な調整とチームとしての戦術確認を各カテゴリーチームで行いました。

バルセロナ滞在4日目

〇バルサアカデミーワールドカップ(大会1日目)

いよいよ大会初日となりました。大会のはじめには開会式が盛大に行われました。

開会式はジョアンガンペール敷地内にあるヨハン・クライフスタジアムで行われました。

このスタジアムはFCバルセロナ女子トップチームやFCバルセロナBチームの公式戦を行うスタジアムになります。開会式は参加選手や保護者や観客の方など多くの人が参加しました。

またジョアン・ラポルタFCバルセロナ会長も訪れ開会のスピーチを行いました。

試合はまずU10がカタルーニャブラウとの対戦でした。初戦ということで特に高いモチベーションで臨み、結果勝利し横浜校全体が勢いを持ってスタートがきれました。

続いてU8チームがイタリアブラウと引き分け、U12はサンディエゴに勝利し全カテゴリー負けないで初戦を終えました。さらにこの日はU10がバルセロナグロックとサンディエゴ、U8がカタルーニャグラナ、U12がイタリアブラウと対戦しました。

初日はU12は1勝1分、U10は2勝1敗、U8は2分という成績で終えました。

初めは緊張する選手もいましたが、徐々になれて大会の雰囲気を楽しみながらみんなプレーができました。

バルセロナ滞在5日目

〇バルサアカデミーワルドカップ(大会2日目)

この日は各カテゴリー共にグループリーグの残りの試合がありました。全カテゴリー決勝トーナメント進出の可能性を残しており、すべての試合がとても熱い試合となりました。

U12はペルフェクショナメント(バルセロナ現地テクニックコース)との試合を接戦の末1-0で勝利してグループ1位になり決勝トーナメント進出となりました。U10はフランスブラウとの試合をこちらは接戦の末敗れグループ3位となり中位リーグへの進出となりました。U8はスイスグラナとの試合に勝利しグループ1位となり決勝トーナメント進出となりました。

U12はその後、決勝トーナメント1回戦でフランスと対戦しました。先制するも追いつかれその後お互いにチャンスがありながらもスコアは動かず終盤になり直接FKが決まり勝利し次戦へ進出しました。続く準々決勝ではイスタンブールブラウと対戦しました。この試合でもコートをしっかり広く使いスペースを上手く利用しフリーな選手へボールを送りそこから前進しチャンスを作りフィニッシュし先制ゴールが生まれました。この得点のように普段アカデミートレーニングで行っている成果を出せた場面が多くありました。一度追いつかれましたが、終盤に勝ち越しゴールが生まれ劇的勝利となりました。試合を終えたU10、U8カテゴリーの選手もみんなで応援をして、プレーしていたU12チームを声援で後押しをし力を送っていました。

バルセロナ滞在6日目

〇バルサアカデミーワールドカップ(大会3日目)

この日は順位決定トーナメントが行われました。最初はU8チームが準々決勝でスイスブラウと対戦しました。前日に対戦したスイスグラナのチームよりもテクニックのある選手や体の強い選手が多くおり、さらにこの日は終日雨が降っており厳しいコンディションの中での難しい試合となりました。結果は敗戦となり5-8位決定戦へとまわりました。続くフランス戦で勝利し5位決定戦へまわりました。この試合では双方得点がありシーソーゲームとなりましたが惜しくも敗戦となりU8最終結果は6位となりました。一進一退の攻防が続く試合が多く、選手達はチームメイトと助け合い、声を出し、体を張りながら一生懸命にプレーをしてくれていました。U-8の年代で、世界の様々な国や地域の選手達と本気の試合をすること。海外ならではの、日本では味わえない雰囲気の中で試合をしたという経験は財産だと思います。特に、日本では通用していたプレーが、世界では全く通用しなかったというリアルを感じました。

U10チームはイスタンブールと順位決定リーグの最初の試合を行い勝利し、続くカタルーニャグロックにも勝利し、13位決定戦でイタリアブラウとの対戦でした。順位決定戦の末14位という結果となりました。試合結果からわかるよう、全て1点差で敗北するという非常に惜しく、接戦が多い大会でした。

全ゲームにおいて先制点を決め、常にボールを握り、チャンスを多く作りながらも、終盤にワンチャンスを決め切られてしまった経験は、攻守両面において、大きな学びとなりました。

U12チームは福岡校との日本ダービーマッチとなりました。雨の中激しい攻防となりましたが勝利し決勝へと進みました。

バルセロナ滞在7日目

〇バルサアカデミーワールドカップ(大会最終日)、ヨーロッパリーグ試合観戦

この日は決勝に進んだU12のみの試合でした。

決勝戦だけは普段カンテラのU19カテゴリーの選手などが公式戦で使用する特別なグランドでの試合でした。このグランドには観客席もあり、多くの選手や観戦者が見守る中での試合となりました。環境が少し変わったことで緊張する選手もいましたが、この大会の集大成ということで楽しんで全力で行うことを念頭に試合に臨みました。

決勝戦独特の雰囲気で少し浮足立ってしまう様子も見られましたが、それだけではなく、相手のボールへの寄せの速さや間合いの詰め方、攻守の切り替えの早さなどに翻弄されリズムを作れない時間帯が長くありました。決定機をしっかりゴールにつなげることや隙を作るとそこを見逃さずについてくる点など勝敗を分けた点だと感じました。

大会を通じて自分たちのできているプレーや、足りないプレー、また大会を勝ち抜く為に必要な事、試合に対するモチベーションや対戦相手との試合後のコミュニケーションなど様々なことを学び気づけたのではないかと思います。

夜には【ヨーロッパリーグ】のFCバルセロナ対フランクフルト戦をカンプノウで観戦しました。ホテルからカンプノウ近くの駐車場までバスで向い、駐車場からカンプノウまで徒歩で向いました。途中にはたくさんのサポーターがいて試合前からのすごい雰囲気に選手達も大興奮していました。

通常カンプノウではバルササポーターが多くの人数を占めますが、この日は相手フランクフルトのサポーターもかなり多く入り珍しい状況でした。

カンプノウの中に入るとその大きさや実際のピッチを目にしてさらに選手たちは興奮していました。試合が始まると普段テレビなどで見ている選手が実際に目の前でプレーしているのを見て選手達は目を輝かせていました。

憧れの選手のプレーやスタジアムの試合の雰囲気は選手達を虜にし、努力するためのさらなるモチベーションになったのではないかと思います。

バルセロナ滞在8日目

〇モンセラット観光

この日はモンセラットへ観光に行きました。

ホテルからバスで2時間弱の移動でした。バルセロナ郊外にある山でそこに大聖堂がありキリスト教の聖地と言われる場所です。山からの景色は素晴らしくまた大聖堂の中は幻想的でその雰囲気に普段にぎやかな選手達も圧倒されていました。

バルセロナ滞在9日目

〇カンプノウスタジアムツアー、パエリア昼食、バルサメガストア、フットボールマニア

この日はまずカンプノウスタジアムツアーに参加しました。3日前にも試合観戦の為に訪れましたが試合のない日ではまた雰囲気が違いました。

スタジアムの中にはバルサのミュージアムがありバルサの歴史に触れることができました。

今日のバルサがどのようにして出来上がったのか選手達は興味深く展示物を見ていました。中でもバルサがこれまで獲得してきたトロフィーを目を凝らして見つめていました。

ツアーの中では選手達が試合の際に使用するロッカールームやベンチ、会見場なども周りました。スタジアムツアーの後には本場のスペインのパエリアを食べに行き、その後バルサショップやフットボールマニアというサッカーショップでお土産を買いました。

バルセロナから日本へ帰国

〇いよいよ帰国の日となりました。すっかりバルセロナに馴染んでもっと長く居たいという選手も多くいましたが、荷物を整えホテルを出てバスで空港へ向かい帰国の途へ着きました。

当遠征を振り返り選手は以下の3つの点を学ぶことができたと思います。

1.世界のサッカーに触れる

世界の選手達の身体的な特徴の違いや、テクニック、戦術理解、試合へのモチベーション、勝利への意欲など実際に対戦してみて肌で世界を感じられました。

2.スペイン文化に触れる

スペイン文化に触れることで日本との違いやお互いの良さなど初めて感じられた、知ったこともあると思います。日本語の通じない環境で言葉の重要さや、当たり前と思っていたことがそうではないことも感じられました。

3.親元を離れ自立

12日間という期間親元を離れ自分のことは自分でやらなければいけないと自覚し、考えて行動する自立心も養われました。

今回の遠征で選手達は日本では得ることのできないような素晴らしい経験をしたのではないかと思います。この経験を糧に今後も努力し続けることでさらなる成長を期待しています。

日本から応援してくれたアカデミー生、保護者の皆様ありがとうございました。

※当遠征の様子は公式アカウント(Instagram、Facebook)より確認いただけます。